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「甲州鬼えび」で湯村温泉盛り上げたい この夏デビュー 塩焼きや刺し身がうまい/山梨 – 毎日新聞

武田信玄が傷を癒やしたと伝わる甲府市の湯村温泉郷でこの夏、観光客誘致の切り札として「甲州鬼えび」がデビューする。温泉で養殖したオニテナガエビで、塩焼きや刺し身などとして味わえる。かつてのにぎわいに陰りが見える温泉郷の関係者は「観光客を呼び込む目玉になってほしい」と期待を寄せている。【野呂賢治】  オニテナガエビは東南アジアに生息し、最大30センチ以上に成長する淡水エビ。現地では食味が良いことで親しまれている。  「甲州鬼えび」と名づけ、養殖するのは甲府市の人材派遣会社「ヒューネクト」の今村秀樹社長(48)。水質の変化に敏感で卵からかえった幼生(ゾエア)を稚エビに成長させるのが難しい。今村さんは2016年10月から養殖に取り組み、昨年3月にバクテリアを用いた独自の「閉鎖式循環ろ過システム」を開発。約8割のゾエアを稚エビにすることに成功した。  ただ、その後に落とし穴が待っていた。稚エビの大規模な共食いが発生したのだ。今村さんは「文献を読みあさり、観察を続け、共食いを抑える方法を必死に考えた」と振り返る。たどり着いた答えは、本来生息する川などに近い環境に近づけることだった。水槽内の改良を重ね、共食いを防ぐ装置を今春開発した。  一方、オニテナガエビは温暖な地域にいるので、冬でも一定の水温を保つ必要がある。今村さんは当初から温泉の利用を考え、昨秋に湯村温泉郷の温泉旅館が敷地の一角と源泉を無償提供してくれることになった。水槽に入れる源泉の量を季節によって調整し、飼育環境を整えた。今村さんは「温泉の泉質はエビにも良く、非常に助かっている」と話す。  太宰治や井伏鱒二ら文豪が執筆した場所でもある湯村温泉郷。1960年代は30もの宿が軒を連ねたが、残るのは11軒。県内では富士山周辺がインバウンド(訪日外国人)の影響で活況を呈しているが、湯村を訪れる外国人観光客は少ない。  そんな中、今村さんは「甲州鬼えび」をブランド化し、温泉郷の名物にしたい考えだ。今年8月の「湯村ふるさと祭り」で、エビの釣り堀や、網ですくう子ども向けの「エビすくい」を設置し、釣ったエビは調理して提供する。いずれは旅館の料理メニューにも加えたいという。今村さんは「おいしさを知ってもらい、湯村温泉郷が活気づけば二重の喜び」と話している。

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